ファンを増やす

 すっかりファンになってしまった。
 今日、荷物を発送しようといつも利用する運送会社の営業所に行った。よく使う運送会社で、特段の想い入れもなく、別段贔屓にしている訳でもなかったが、自分の中では指定日時にきっちりと届く、と言う事で信頼をしている。(今回の大雪や災害などの際にも、懸命に対応をしようとされてる各社の皆様には本当に感謝しかありません。)
 荷物は送る際に三方向(縦・横・高さ)と重さを測り、送付先によって料金が異なるシステムになっているので、常に荷物は最小になる様に、今回もコンパクトに梱包してきた。いつもの様に、宛名ラベルをもって担当者の方の所に持っていくと、対応したくださった女性は「このサイズなら、コンパクト、というサイズで送れますよ」といって、コンパクトな梱包材を出してきてくれた。初めて聞くサイズで、初めてみた梱包材だった。
 続けて彼女は、「もう一度宛名ラベルを印刷していただく必要があるのですが、再度、ログインしたところまで操作してもらえますか?」と私に言った。
 宛名印刷用端末の操作をする私を見ながら、傍らでその梱包材を組み立てつつ、私の操作が特定の場所まで行くと「ここで、これを選択します」と、操作方法を私に教えながら、テキパキと処理と手続きを進めていった。彼女の見立て通り、私の荷物は問題も無くその梱包材に納まり、予定していた送料よりも安く送る事が出来た。
 料金を払いながら、今回は印刷をしたものの、使えなかった宛名ラベルを私が持ち帰って捨てようと折りたたんでいると、「1か月以内なら利用できますよ」と更に、新しい情報を教えてくれた。
 料金が安く済んだ事と、新しい2つの情報(コンパクトサイズの存在と宛名ラベルの再利用)を教えてもらった事で、私はすっかり嬉しくなってしまっていた。
 そして、思った。一人一人のお客様やお相手の為に誠実に向き合う事が、静かに、でも確実にファンを増やしていくんだなぁと。この営業所に入る時には、私は特段の想い入れも無かった。にも関わらず、帰る時にはすっかり気分は変わっていて、きっとこれからもここを利用するだろう、と思わせている。一つ一つの荷物に、一人一人のお客様・お相手に、いつもいつも丁寧に、一人一人のご要望を聴きとる事は難しい時もある。現に、今までも、特に込み合う時期には、テキパキと処理をしてくれる以外は、待たされていても特別に声を掛けられたり、別の提案を受ける事も無かった。
 私にちょっとした衝撃を残してくれた彼女との一期一会の出会いに感謝したい、と思える日でした。

 あなたが「ファンになってしまった!」と思う出会いにはどんなものがありますか?
 

2025/2/11